こんにちは!輸入商品課のSHIMADAです。
今回は少しだけお堅い話になりますが、一度目を通しておいても損はない内容かと思います!
最近よく受ける問合せ、「排ガス証明書」について
一般的には「排ガス証明書」と呼ばれるこの書類。「ガスレポ」って言うこともありますよね。ところで本名はなんと言うのでしょうか?
意外と知られていない正式名称 →「自動車排出ガス試験結果証明書」と言いいます☝
「自動車排出ガス試験結果証明書」(以下、排ガス証明書)って、何?
排ガス証明書とは、自動車のマフラーから排出されるガスの濃度(一酸化炭素[CO] / 炭化水素[HC] / 窒素酸化物[Nox] / 非メタン炭化水素[NMHC])の測定試験の成績書のことを言います。(※上記、画像参照)
日本国内では、一般財団法人 日本車両検査協会にて自動車排出ガス試験を受験する事が可能です。この日本車両検査協会では、JMCA認証マフラーの排出ガス試験の他に、二輪・四輪の並行輸入車の排出ガス試験や加速騒音試験、ヘルメットのSG規格、日本工業標準調査会(JIS規格)などの様々な認証試験をおこなう事が可能です。 一般財団法人 日本車両検査協会について詳しくはコチラ
排ガス証明書は、いつ・どんなマフラーに必要?
↓↓ここからが結構重要な内容↓↓
“純正触媒装置を含む消音器(マフラー)を取り外し、社外品消音器を装着したまま継続車検を受験する際”に必要となります。
例えば、アクラポビッチ製のMT-09用のJMCA認証マフラーは、フルエキゾーストとなり純正触媒装置を取り外しアクラポビッチ製のハイフロー三元触媒装置を含むエキゾーストシステムへと変更となる為、アクラポビッチ製のJMCA認証マフラーを装着した状態で継続車検を受ける際には必ず「排ガス証明書」が必要となります。 ※アクラポビッチ製のMT-09用のJMCA認証マフラーでは、下記画像の指差ししている箇所に触媒が入っています。
MT-09用のJMCA認証マフラーについて詳しくはこちら
排ガス証明書が必要じゃないマフラーも存在する?
はい、存在します。JMCA認証マフラーでも、純正触媒装置を使用しているマフラー(主にスリップオンタイプ)については、排ガス証明書は必要ありません。例えば、YZF-R1用のJMCA認証スリップオンマフラーは、下の画像のように純正触媒装置を残しサイレンサー部分のみアクラポビッチ製品に交換するタイプは必要ありません。もちろん排出ガス試験を受ける必要がないため、排ガス証明書のご用意はありません。
↑↑↑ YZF-R1 型式:8BL-RN65J用のJMCA認証マフラー詳細はこちら
上記で「純正触媒装置を使用しているマフラー主にスリップオンマフラーについては、排ガス証明書は必要ありません。」と書きましたが、スリップオンマフラーでも純正触媒装置を取り外し社外製の触媒装置に置換るタイプも実は存在します。それが、SUZUKI HAYABUSA 2021年以降モデル用のJMCA認証スリップオンマフラーです!
こちらは、純正サイレンサーの中に触媒装置が含まれるため、マフラーを交換する際は必ず排ガス証明書が必要となります。このような場合は、マフラーのデリバリー時に排ガス証明書が同梱されていますので商品装着時は、車検証と排ガス証明書を一緒に保管しておくことをお勧めします!
SUZUKI HAYABUSA 型式:8BL-EJ11A用 JMCA認証マフラー詳細はこちら
どのようにして、排ガス証明書の必要可否を見分ければいい?
簡単に見分ける方法は、お手元のJMCA認証マフラーにリベット留めされているJMCAプレートを見て頂ければと思います。
下記画像は、今は廃盤となってしまったBMW G310GS用(写真上側)と 現在も継続販売しているCBR250RR用(写真下側)のプレートです。BMW G310GS用のJMCA認証マフラーはフルエキゾーストとして販売をしており触媒装置も純正品からアクラポビッチ製に変更するタイプでした。反対にCBR250RR用のJMCA認証マフラーは純正触媒装置を残し、サイレンサー部分のみを変更するスリップオンタイプで現在も販売をしております。
では、肝心な排ガス証明書の有無の見分け方についてですが、JMCAプレートに記載の英数字には規則性があります。
上記写真の1番上の段:JMCA1018109032 または JMCA1017109015 ←こちらはJMCA認証番号を示します。マフラーメーカー、マフラーの種類等により番号が異なります。
上記写真の2番目の段:A82A03A または MC51E ←こちらは、原動機の型式を示します。自動車検査証(車検証)・軽自動車届出済証に記載されている型式が必ず打刻されています。
上記写真の3段目:1090005 または 空白 ←こちらは、触媒認証番号を示します! ※触媒認証番号はJMCA認証番号と共にマフラー毎に変わります。
G310GS用のプレートのように3段目に番号があれば、排ガス証明書は車検を受ける際に必要となり、CBR250RR用のプレートのように空白であれば必要ありません! また、CBR250RR用アクラポビッチJMCA認証マフラーのように、排ガス証明書を必要としないマフラーについては、自動車排出ガス試験を受験する必要がないため、「どうしても欲しい」っと言われても排ガス証明書は存在しませんので予めご了承ください。
CBR250RR用のマフラーについて、詳しくはこちら
排ガス証明書を紛失した場合はどうしたらいい?
ここまで記事を読んで頂き少しは排ガス証明書についてご理解頂けたと思いますが、昨今排ガス証明書を紛失された方が急増しております!でも、ご安心ください。排ガス証明書は再発行が可能です。(※再発行時は有料です。) ここで再発行時に必要となるもの・注意事項を簡単にご紹介します。
排ガス証明書の再発行には、①お客様の車検証の画像 + ②お手元のJMCA認証マフラーにリベット留めされているJMCAプレートの画像 が必ず必要となります。再発行依頼時には必ずご用意の上、弊社にお問い合わせ頂ければと思います。いずれもご用意頂けない場合は、残念ながら再発行が出来ません! 排ガス証明書は車両型式・JMCA番号によりそれぞれ内容が異なり、間違った内容の排ガス証明書を再発行する事・トラブルを未然に防ぐためです。ご理解・ご協力のほどお願い致します。
また、ごくまれに排ガス証明書の再発行について、今日車検を受けに行くからFAXをして欲しいと言う方がいらっしゃいます。申し訳ございません。こちらは、公的文書になりますので郵送での対応のみとなります。排ガス証明書の再発行が必要な際は予め時間に余裕をもってご連絡頂ければと思います。
長々と綴りましたが、排ガス証明書の必要なマフラー、必要じゃないマフラーについて、ご理解頂けましたでしょうか。
みなさんの「気になること」・「もしかしたらためになるかもしれないこと」についてを今後も頑張って更新していこうと思いますので、お付き合い頂ければ幸いです。
走り出せば、それは・・・ツーリング!
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